歯周病と食生活

投稿日:2012.8.21 | カテゴリー:gem予防プロジェクト 歯周病

こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です☆

夏季休暇明けの本日は、歯周病の雑学をご紹介致します!

歯周病は旧石器時代から

みなさんのおうちに年とったネコやイヌがいましたら、一度口の中を見てみましょう。
飼い主と同じものを食べたり甘いものが好きなペットは、歯の周りから血が出たり歯がグラグラになって、歯周病(歯槽膿漏)にかかっているものが多くいます。
動物でも火を通した繊維性の少ない柔らかい食べ物を食べる習慣になると、歯周病にかかるようになってきます。

人類と歯周病との付き合いは大変古く、旧石器時代の早期ネアンデルタール人(エーリングドルフ人)の顎の骨にも認められます。
また最近では、猿人(オーストラロピテクス・アフリカーヌス人)の骨にも歯周病が見つかりました。
猿と猿人の違いは、直立歩行と火の使用ともいわれますが、まさしく火を使うようになって以来、人類は歯周病に悩まされ続けているといえるでしょう。

古代エジプト時代になると、歯周病はかなり一般的な病気となったようです。
たとえば古代エジプトのメレンプター王(紀元前十三世紀)のミイラのX線写真をみると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてなくなって歯が抜けてしまった状態や、
歯がグラグラになっている状態が認められます。
この王様は歯周病で歯を失ったと考えられ、きっと歯周病に悩まされていたことでしょう。

いろいろな古代人の歯周病の状態を比較すると、身分の高い人ほど病状がひどいことから、食べ物に恵まれ美食をしていた人ほど歯周病にかかっていたと考えられます。
つまり歯周病は食習慣に影響されていたのです。

一方、むし歯は、とくに砂糖の消費量と密接な関係にあります。
むし歯の原因となる砂糖の入った食べ物の乏しかった旧石器時代はもちろん、古代エジプト時代でもむし歯はまれであったといわれています。
日本でも、むし歯が問題になってきたのは江戸時代以降です。

(歯とお口のことなら何でもわかるテーマパーク8020 http://www.jda.or.jp/park/index.htmlより)

歯周病もむし歯も食生活と大きく関係しているということがわかります。
歯周病やむし歯だけでなく、食生活を改善することで多くの生活習慣病を防ぐことができます。
大切なご家族やペットの健康のために、食生活について考えてみましょう。
次回は、歯に良い食事についてご紹介致します。

歯周病と口臭

投稿日:2012.8.7 | カテゴリー:gem予防プロジェクト 歯周病

こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です。
本日は、歯周病のサイン 口臭についてご紹介致します。

口臭の原因

お口の中に原因のあるケース
口臭の原因のほとんどが、ひどくなった歯周病・むし歯・入れ歯の汚れ・舌の汚れなどの口の中の病気に原因があります。

全身の病気に原因のあるケース
糖尿病、腎臓病、胃炎、腫瘍などが口臭の原因となることもあります。 

食物、嗜好品に原因のあるケース
ニオイの強い食品、アルコール類、タバコなどがあげられます。

起床時や緊張時に口臭が強くなるケース
唾(つば)の量が少なくなるとニオイが強くなることがあります。

周囲の人が何も感じていないのに、口臭を訴えるケース

大きく分けると、口臭のうちの1割は全身疾患による口臭。
残りの9割は、歯周病や舌苔(はがれた口の中の粘膜や細菌が舌に付着したもの)、唾液分泌の減少など、口の中のトラブルからくるものです。

口臭の原因物質

口臭の原因物質とされるのは揮発性硫黄化合物です。

卵の腐ったような臭い⇒硫化水素
血生臭い臭い⇒メチルメルカプタン
生ゴミのような臭い⇒ジメチルサルファイド

主に3種類あります。歯周病が原因の口臭ならメチルメルカプタンが多く含まれる、という具合に特定のガスとの関連性もわかってきています。

口臭物質の毒性

口臭の原因物質である硫化水素は、温泉や火山そして下水などで発生し、時々死亡事故が起きます。
青酸ガスに次ぐ毒ガスで 250ppm の濃度で、人は1時間以内に死亡します。
普通の口臭濃度である 0.3ppm でも気分が悪くなるといわれています。
ただし、吸い込む空気に薄められますので、口臭で気分が悪くなることはまれです。
このような毒ガスですので、口臭は体に害があると言えます。
たとえ微量だとしても、このような毒ガスが口の中に存在することは好ましいことではありません。
また、自分だけの問題ではなく、周囲の方に不快な思いをさせてしまっている可能性があります。

口臭の治療

お口の中の病気が原因となっている場合は、原因を特定し、病気に対しての治療を行います。
また、お口の中を清潔に保つため、歯ブラシやデンタルフロスの使い方や舌の清掃方法について指導を受けます。
唾液が減って口の粘膜が乾燥すると口臭が強くなるため、ガムを噛んで唾液を増やしたり、細菌を減らすための洗口剤を使用します。

口臭が気になる場合は、大学病院などの口臭外来で受診されることをおすすめします。
また、口臭の予防には歯科医院で定期的なメインテナンスを受けることが大切です。

裏側矯正 日本での認知度

投稿日:2012.7.31 | カテゴリー:gem予防プロジェクト 歯周病

こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です。

本日は、気になる記事を見つけたので、ご紹介致します!

Ciメディカルから届いた歯科業界のコミュニケーションマガジン「デンタリズム」

この中で、気になったのがこちらの記事↓

 

記事の内容は、

日本に住む外国人100名を対象に行った調査によると、76%と多くの外国人が、日本人の歯並びを悪いと感じている

日本、アメリカ、中国の一般男女600名を対象に行った比較調査では、海外の矯正治療に対する前向きなイメージとは対照的に、日本では矯正治療の見た目に抵抗感が強い

矯正装置をつけることに心理的な抵抗があったり、目立たない装置を求めたり、という傾向がある中で、実際に用いられている裏側矯正(舌側矯正)や透明マウスピース矯正などの目立たない装置は日本では海外に比べてあまり浸透していない

といった内容でした。

見た目を気にする日本では、裏側矯正やマウスピース矯正がもっと認知されているのかと思いきや、日本での裏側矯正の認知度は25.5%とのこと!!

やはり、矯正というと表側の装置のイメージですよね・・・。
また、裏側矯正は、専門的な知識や技術が必要になるため、矯正専門の歯科でも行われていないことがあります。
歯並びの重要性については、海外と同様に認識が高くなっている日本ですが、矯正に対するイメージは、まだまだ悪いようですね。

確かに、矯正装置がつくことで、違和感や痛みを伴うことがあるかもしれませんが、日々、変化していく歯並びに喜びを感じられることが矯正治療の魅力です。

gem矯正歯科は、歯並びを治すために「やらなきゃいけない」という気持ちではなく、
「やりたい」という前向きな気持ちで治療に通って頂けるようなクリニックを目指しております☆

妊娠と歯周病

投稿日:2012.7.25 | カテゴリー:gem予防プロジェクト 歯周病

こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です。
最近、芸能人の妊娠・出産の話題がたくさん報道されています。
また、患者様や私の身近な方の妊娠・出産も多いと感じております。

そこで本日は、妊娠と歯周病についてご紹介致します!!

妊娠中は、歯周病になりやすい!?

歯周病の原因、歯周病菌はヒトからヒトへと感染しています。
誰しもが持っている歯周病菌ですが、生活習慣が乱れや、免疫力の低下によって、歯周病を発症させます。
妊娠によって、生活環境が変化すると、歯周病になる危険性が高まります。
特に、つわりによる食生活の乱れや、不十分な歯みがきは、歯周病を引き起こす原因になります。
また、歯周病を起こす細菌のなかには、女性ホルモンを栄養としている細菌もいると言われております。
妊娠中は、お口の中のケアにも注意が必要です。

ママが歯周病だと、低体重児出産の危険性が高くなる!?

赤ちゃんが十分成長していないにもかかわらず、出産にいたってしまう早期出生低体重児。
1996年の米国の調査によると、歯周病と低体重児の関係について以下のような研究結果が発表されました。

・妊婦や出産後のママ124人を集めて歯科検診を行ったところ、歯周病で歯列の60%以上の歯周組織が壊れていると、早産の危険性が高くなる
・早産で低体重児が生まれる危険率は通常の6倍、初産であれば通常の約7倍にもなる

早産になる原因は喫煙や飲酒によっても高くなると言われていますが、そのなかでも歯周病が圧倒的に高いということがこの研究によってわかりました。
ただ、歯周病になるとなぜ早産になるのかということについては、完全にわかっておりません。

歯周病菌がママの口の中で繁殖すると、血液を通して全身にまわり、それが低体重児を生む原因になっているという説もあります。
海外では、「歯周病をなおせば早産を防げる」ということを妊婦に直接伝えているそうです。

☆妊娠中の歯周病ケア☆

つわりによって、歯磨き粉や歯ブラシがダメになり、上手くケアできないこともあります。
つわりの間は、無理をせず、負担にならにようなケアを心がけましょう。
例えば、調子が良い時を狙って、しっかり磨いたり、入浴中やテレビを見ている時など、リラックスした状態で歯磨きすることもおすすめです。
歯磨き粉や歯ブラシがダメな場合には、歯磨き粉を使用せずに磨いたり、歯ブラシよりもコンパクトなワンタフトブラシやフロス、歯間ブラシを使用することで回避できます。
歯周病ケアで重要なのは、歯のまわりに付着したプラークを取り除くことです。
そのためには、歯磨き粉や歯ブラシを使わなくとも、他のアイテムで代用することができます。
また、お食事の回数が増えると、細菌が増殖しやすくなりますので、食後に水やお茶でうがいをしておくだけでも違います。
食後にキシリトール製品(ガムやタブレットなど)を摂取することもおすすめです。
自分にできるケアを探してみましょう。

☆ママになる前からできること☆

妊娠してから、歯周病の治療を開始するのでは、ママにも赤ちゃんにとっても負担が大きくなってしまいます。
いつママになってもいいように、日頃からお口のケアをしておくことが大切です。
また、セルフケアだけでなく、定期的にプロによる専門的なケアを受けることで、歯周病やむし歯の予防ができます。
これから生まれてくるお子さんのために、ママになる前からお口のケアをしておくことは、将来的にお子さんのむし歯や歯周病予防につながるのです。

歯周病の進行

投稿日:2012.7.20 | カテゴリー:gem予防プロジェクト 歯周病

こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です★
本日は、歯周病の進行についてご紹介致します!!

歯周病を放置していると・・・

歯茎が腫れ、出血する歯肉炎。
この歯肉炎は、歯周病の一つで、初期の段階です。
この歯肉炎を放置していると、気付いた頃には歯周病が進行してしまっていることも。
また、放置してしまうと、全身に悪影響を及ぼす可能性があります。
例えば、重度の歯周病を放置したまま妊娠すると、早産や低体重児出産のリスクが高くなることがあります。
これは、歯周病菌が血液を介して羊水に入り込み羊水や羊膜を破壊しようとするためです。
他にも、糖尿病や脳梗塞、心臓病になるリスクが高くなるとも報告されています。

歯周病の進行

軽度の歯周病(歯肉炎)

・歯垢や歯石が歯の周りに溜まってきます
・歯茎が赤く腫れはじめます
・歯磨きをすると歯茎から血が出ることがあります
 
ポケットが3mm以内で、歯槽骨の破壊(歯の根を支えている骨が溶けている)が起こっていない状態の場合は、ほとんどが完治します。
歯肉炎では、プラークや少量の歯石がたまり歯茎に炎症が起こり、赤く腫れたり出血したりします。
 細菌の進入は歯肉部で止まっています。

中等度の歯周病

・歯と歯茎の隙間が広がってきます
・口臭が気になりだします
・歯茎がより一層赤く腫れてきます
・歯がグラグラしてきます
 
歯周ポケットが4mm~7mmで、骨の破壊(歯の根を支えている骨が溶けている)が起こっている状態。
歯や根っこには、多量の歯垢や歯石が付着しています。
歯肉炎に比べ、歯茎の腫れ・出血・膿が出る事があります。
歯が前後左右に揺れだします。
歯茎が赤っぽく炎症を起こし後退しています。
細菌の歯周組織への進入が進み、骨が溶けてしまいます。

重度の歯周病
 
・歯肉が真っ赤もしくは赤紫色になり、出血することがあります
・膿がでることがあります
・痛くて物が噛めないようになってきます
・歯のぐらつきがひどくなり、抜けてしまうことがあります
 
ポケットが6mm~8mm以上で、歯槽骨の破壊がかなり進んでいる状態です。
重度歯周病では、歯や根っこには多量の歯垢や歯石が付着し、歯周組織の破壊が相当に進んでいます。
支えを失った歯は、前後左右に揺れるばかりではなく、上下にも揺れます。
そのため、噛むと痛くて物が噛めないようになってしまいます。
細菌の歯周組織への進入が更に進み、骨が溶け歯茎の後退が著しく、歯がグラグラの状態になっています。

 

歯周病が進行しないよう、歯肉炎の段階で対処すること

また、歯周病にならないよう予防することが大切です★