妊娠と歯周病
こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です。
最近、芸能人の妊娠・出産の話題がたくさん報道されています。
また、患者様や私の身近な方の妊娠・出産も多いと感じております。
そこで本日は、妊娠と歯周病についてご紹介致します!!
妊娠中は、歯周病になりやすい!?
歯周病の原因、歯周病菌はヒトからヒトへと感染しています。
誰しもが持っている歯周病菌ですが、生活習慣が乱れや、免疫力の低下によって、歯周病を発症させます。
妊娠によって、生活環境が変化すると、歯周病になる危険性が高まります。
特に、つわりによる食生活の乱れや、不十分な歯みがきは、歯周病を引き起こす原因になります。
また、歯周病を起こす細菌のなかには、女性ホルモンを栄養としている細菌もいると言われております。
妊娠中は、お口の中のケアにも注意が必要です。
ママが歯周病だと、低体重児出産の危険性が高くなる!?
赤ちゃんが十分成長していないにもかかわらず、出産にいたってしまう早期出生低体重児。
1996年の米国の調査によると、歯周病と低体重児の関係について以下のような研究結果が発表されました。
・妊婦や出産後のママ124人を集めて歯科検診を行ったところ、歯周病で歯列の60%以上の歯周組織が壊れていると、早産の危険性が高くなる
・早産で低体重児が生まれる危険率は通常の6倍、初産であれば通常の約7倍にもなる
早産になる原因は喫煙や飲酒によっても高くなると言われていますが、そのなかでも歯周病が圧倒的に高いということがこの研究によってわかりました。
ただ、歯周病になるとなぜ早産になるのかということについては、完全にわかっておりません。
歯周病菌がママの口の中で繁殖すると、血液を通して全身にまわり、それが低体重児を生む原因になっているという説もあります。
海外では、「歯周病をなおせば早産を防げる」ということを妊婦に直接伝えているそうです。
☆妊娠中の歯周病ケア☆
つわりによって、歯磨き粉や歯ブラシがダメになり、上手くケアできないこともあります。
つわりの間は、無理をせず、負担にならにようなケアを心がけましょう。
例えば、調子が良い時を狙って、しっかり磨いたり、入浴中やテレビを見ている時など、リラックスした状態で歯磨きすることもおすすめです。
歯磨き粉や歯ブラシがダメな場合には、歯磨き粉を使用せずに磨いたり、歯ブラシよりもコンパクトなワンタフトブラシやフロス、歯間ブラシを使用することで回避できます。
歯周病ケアで重要なのは、歯のまわりに付着したプラークを取り除くことです。
そのためには、歯磨き粉や歯ブラシを使わなくとも、他のアイテムで代用することができます。
また、お食事の回数が増えると、細菌が増殖しやすくなりますので、食後に水やお茶でうがいをしておくだけでも違います。
食後にキシリトール製品(ガムやタブレットなど)を摂取することもおすすめです。
自分にできるケアを探してみましょう。
☆ママになる前からできること☆
妊娠してから、歯周病の治療を開始するのでは、ママにも赤ちゃんにとっても負担が大きくなってしまいます。
いつママになってもいいように、日頃からお口のケアをしておくことが大切です。
また、セルフケアだけでなく、定期的にプロによる専門的なケアを受けることで、歯周病やむし歯の予防ができます。
これから生まれてくるお子さんのために、ママになる前からお口のケアをしておくことは、将来的にお子さんのむし歯や歯周病予防につながるのです。