免疫機能の低下と病気

投稿日:2012.6.19 | カテゴリー:gem予防プロジェクト 歯周病

こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です☆
台風4号が接近中の本日は、夜から本格的に雨のようですね(>_<)
電車が止まらないことを祈るばかりです\(~o~)/

前回ご紹介致しました、「免疫」ですが、体調が悪い時に、よく、免疫力が下がるとか、免疫力をつけてとか言いますよね!

免疫力が下がるとどんな変化が現れるのでしょうか。
免疫機能が低下した際に起こる病気についてご紹介致します♪

免疫のしくみ
免疫系は、自然免疫と獲得免疫に分類されます。
自然免疫とは、生まれつき持っている免疫系のことです。
獲得免疫とは、いろいろな抗原に感染することで身につく免疫系のことです。
自然免疫と獲得免疫の両免疫系が、状況に応じて適切に働き、日々の健康が維持されています。

例えば、風邪に罹ってしまった時・・・

①自然免疫
いろいろな免疫細胞の中からまず、マクロファージと顆粒球(特に好中球)が風邪のウィルスを食べて殺し、さらにNK細胞がウィルス感染細胞を破壊、
マクロファージが感染細胞を食べて掃除します。またマクロファージがヘルパーT細胞へウィルス侵入の信号を発します。

②獲得免疫
司令細胞であるヘルパーT細胞は、キラーT細胞に命令してウィルスと戦わせます。
高熱が出て咳も激しくなっている時がこの状態です。
その一方で、ウィルスに対抗する抗体をB細胞に指示して生産させ、これでウィルスを撃破します。
この戦いでウィルスに勝てば風邪は治ります。それと同時にT細胞、B細胞がこのウィルスの情報を記憶し再侵入してきた時に備えます。

免疫細胞には役割分担があり、互いに連絡を取り合ってチームプレーで戦っています。
免疫細胞の主体は白血球で、マクロファージ、リンパ球、顆粒球から構成されています。

免疫系は、バランスが大切
特に、リンパ球と顆粒球のバランスが重要です。
このバランスが崩れると、いろいろな病気に見舞われます。

★リラックスモードの副交感神経が優位になるとリンパ球が増え→アレルギーなどを引き起こします。
★興奮モードの交感神経が優位になると顆粒球が増え→ガンなど組織の破壊を引き起こします。

そのため、「免疫力を高める」には、①「免疫バランスを整える」②「免疫力を上げる」の二つの意味があります。

免疫機能が低下すると
ガン(自己細胞の変質)や糖尿病(生活習慣病)などに、罹りやすくなる。

免疫バランスが崩れると
自己免疫疾患(誤爆)やアレルギー(過剰防衛)になりやすくなる

免疫のバランスが崩れた状態

Th1細胞・・・細胞性免疫を活性化させる→自己免疫疾患・炎症の増悪、アレルギー反応の減弱 ガンや感染症にかかりにくい状態

Th2細胞・・・液性免疫を活性化させる→自己免疫疾患・炎症の軽減 アレルギー反応の増強 ガンや感染症にかかりやすい状態

病気を予防し、健康な状態を維持するためには、免疫力を高めるだけでなく、免疫のバランスを調整することも大切です。

 

 

免疫の働き

投稿日:2012.6.18 | カテゴリー:gem予防プロジェクト 歯周病

こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です。

本日は、免疫についてご説明致します。

免疫とは??                                                        自己(ガン細胞など)を攻撃・殺傷・排除して
疫病(病気)を免れる働きのことで、このような働きを免疫力といいます。
免疫力のことを自然治癒力とも言います。

一生懸命、働く免疫細胞
私たちの身体を構成する約60兆個の細胞のうち約2兆個、重さにして約1kgほどが、免疫細胞です。
免疫細胞は、1日に100億個が入れ替わり、毎日、私たちの体を守ってくれています。
体の中をパトロールしている、おまわりさんの様な存在です。
私たちは、この免疫力がない限り、生きていくことはできません。

 

腸は第2の脳
人間の免疫機能の60パーセント程度が、腸管に集まっているため、腸は脳の次に重要な器官を言われています。
加齢による胃腸の衰えからくる腸内の細菌バランスの崩壊は、免疫低下の原因と考えられており、腸内環境の改善は、免疫力を高めることにつながります。
最近では、乳酸菌などが注目されていますよね。

ガン細胞4000個
死亡原因第1位のガンですが、健康な人でも毎日4000個のがん細胞が生まれています。
このガン細胞は、免疫機構が正常に働いていればすぐに摘み取られ、即ガンにはなりませんが、加齢と共にその危険度は高まります。

加齢と共に崩れる免疫機能
こちらの図のように、免疫機能のピークは20~30代で、加齢と共に低下します。
加齢の他に、ストレス、環境、食生活、生活習慣、抗生物質 なども、免疫機能を低下させる原因になります。

ガン細胞が一日4000個も生まれているけれど、元気に生活できるのは免疫細胞のおかげなんですね☆
知らない間に、働いていてくれる免疫さんに感謝です!!
次回は、免疫機能が低下すると起こる病気についてご紹介致します。

歯周病予防のポイント 睡眠

投稿日:2012.6.15 | カテゴリー:gem予防プロジェクト 歯周病

こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です。
本日は、歯周病予防のポイントについてご紹介致します。

歯周病の発症や進行に関係する原因

プラーク
歯周病菌 
喫煙
歯ぎしり・くいしばり
その他
糖尿病、ストレス、偏った食生活、薬剤服用など

先日、来院された患者様で、急に歯茎が腫れてしまった方がいらっしゃいました。
お話をお聞きすると、仕事が忙しい時期で、お昼の歯磨きがおろそかになってしまっていたとおっしゃっていました。
歯周病予防に欠かせないことは、日々のプラークコントロールですが、毎日時間をかけてしっかりと出来ない時もあります。

そうした時にこそ、予防です!!

歯磨きやフロス等、毎日のお口のケアも予防の一つですが、歯周病菌に負けない、戦う力をつけておくことは、歯周病に限らず、健康な生活を送るための秘訣だと思います。
戦う力=免疫力を高めることは、歯周病だけでなく、風邪やインフルエンザ、生活習慣病、ガンなどを予防することにもつながります。
免疫力を高めるためには、バランスの良い食事、適度な運動、質の良い睡眠、ストレスをためないなどの生活習慣の改善が必須です。
どれも基本的なことですが、この基本的なことが難しい・・・。
この中でも、簡単に始められる睡眠に私は注目しています。
7時間寝ても疲れが取れない時もあれば、15分のお昼寝で疲労回復する時もありますよね。
最近やっと、質の良い睡眠ってこういうことなんだなと実感しました。

質の良い睡眠を得るための方法
★夕食は、寝る2時間以上前に済ませる。
★入浴は、寝る1時間以上前に済ませる。
★脳を刺激するゲームや、インターネット、メールでのコミュニケーションは極力避ける。
★寝る前は早めに寝室に入り、いつでも眠れるように体勢を整えておく。そして、眠たくなるまではリラックスして過ごし、自然な眠気が訪れたら眠る。

また、gem矯正歯科にある エリカ・アンギャルさんの「世界一の美女になるダイエット」にも睡眠の大切さが載っています↓

「睡眠はダイエットの特効薬」「就寝1時間前の過ごし方が眠りの質を変える」
来院された際に、参考にして頂ければと思います☆次回は、免疫力についてご紹介致します。

歯周病の原因

投稿日:2012.6.13 | カテゴリー:gem予防プロジェクト 歯周病

こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です。
梅雨に入り、肌寒い日が続いております。
そんな本日は、歯周病の原因についてご紹介致します。

プラーク
歯の表面に形成されたプラークには、様々な細菌が存在します

 

歯周病菌                                             お口の中には500種類もの細菌が存在し、P.g 菌(Porphyromonas gingivalis)などの細菌が歯周病の発症や進行に強く関与していると言われています。

 

喫煙
血行障害を起こし、口の中の抵抗力が弱まります

 

歯ぎしり・くいしばり                                  無意識のうちに過大な力が加わることで、歯を支える骨に負担がかかります

 

その他
糖尿病、ストレス、偏った食生活、薬剤服用なども歯周病の進行を促進します

 

歯周病は、私達の日常生活と深く関係する、生活習慣病の1つです。歯周病予防のためには、原因となる生活習慣を見直す必要があります。次回は、歯周病を予防するためポイントをご紹介致します。

 

歯肉炎

投稿日:2012.6.6 | カテゴリー:gem予防プロジェクト 歯周病

こんにちは、gem矯正歯科DHの白川です。

梅雨入りが迫っているかのような、どんよりした空模様ですね。
湿度が高いこの時期は、除湿機が大活躍。
溜まったお水を捨てるのが、毎日の楽しみになっています♪

そんな本日は、こちらの写真をご紹介致します☟

赤く腫れた歯肉

触るとブヨブヨしています

形は、丸っぽく厚みを持って膨らんでいます

歯磨きなどの軽い刺激でも出血しやすい・・・

歯肉炎です!!

そもそも、なぜ歯茎は腫れてしまうのでしょうか。

歯周病は、プラーク(歯垢)が原因で起こる病気と言われています。
お口の中の細菌の塊=プラーク(歯垢)が歯周病の発症や進行に最も関係しています。
歯磨きが悪かったり、生活習慣が乱れているとプラークが増殖し、歯茎の中に侵入した細菌によって、歯の周りの組織が破壊されてしまいます。

しかし、私達の体は、細菌の侵入を防いだり、細菌と戦うための力=免疫力が備わっているため、細菌と戦い、打ち勝つことができます。
例えば、風邪などの病気も同じで、風邪のウイルスと体が戦ってくれることで、風邪が発症しても、安静にしていれば自然に回復します。
風邪をひいた時、熱や鼻水、せきなど様々な症状が出るのと同じで、細菌と体が戦っているため歯茎が腫れるという症状が現れます。

この戦いは、日々繰り広げられているのですが、細菌の力免疫力のバランスが崩れた時に、発症します。

細菌の力がいくら強くても、免疫力がそれよりも強ければ発病しませんが、逆に、細菌の力が弱くても、免疫力がそれ以上に弱ければ発病してしまいます。

このように、歯肉炎は、体が戦ってくれている状態で、歯茎の場所で留まってくれている段階です。
ただ、この戦闘が長引いてしまうと、戦場がどんどん破壊され、修復不可能な状態になってしまいます。これが、歯周炎です。

歯周病の発症や進行に最も関係しているのは、プラークですが、プラークだけでなく、細菌と戦うための力=免疫力もとても重要なポイントです。

次回は、歯周病に関係する様々な原因についてご紹介致します。