裏側矯正 発音・滑舌

投稿日:2012.11.14 | カテゴリー:裏側矯正

 

皆さんが裏側矯正でのデメリットとしてよく聞くのは発音障害だと思います。ですが発音障害といっても様々っです。なので今日は裏側矯正での発音・滑舌についてお話したいと思います。

裏側矯正は別名、舌側矯正とも呼ばれていますがその名の通り歯の裏側に矯正装置を装着することです。人は発音するときは人と話すときに必ずを動かします。いろいろな音を出すためにも舌を上顎から舌顎に弾いて出す音や前歯に舌先をつけることで発音できる音、空気音だったり本当に色々あるかと思います。しかし歯の裏側に装置を装着することによって口の中が狭くなり舌の置き場所に困ったり発音が難しくなってきたりします。そのため世間では裏側矯正をすると発音障害が生じると言われるのだと思います。

実際に患者さんの声であったり、経験者である私自身も一時的な発音障害に困ったことがあります。日本語ですと主にサ行、タ行、ラ行、ダ行の発音が難しくなると言われています。これは私自身の話しですが装置を装着した数日後に友達との予定でカラオケに遊びに行ったのですが、装着して間もなかったため歯が動く痛さと慣れない裏側の装置での口内炎でとてもカラオケどころではありませんでした。そういった意味でも装着して1週間程はあまりアクティブなことは避けることをオススメします。

患者さん皆さんからのお声の平均としては裏側の装置に慣れるまでにかかる期間はおおよそ3~4週間だと聞きます。でもこれもあくまで一般的な平均なので個人差はかなり大きいかと思います。

またアメリカで裏側矯正開始時のスピーチに対する影響の研究というのが行われ、こういった結果が出されています。

・多少の個人差はあるが、平均的に裏側矯正で治療する患者のほとんどが慣れるか4週間経過してもs,ah,t,dの音に関して不明瞭さが認められる。(ただし10%にも満たない)

・裏側矯正の装置を上の歯だけに装着した場合と上下、両方の歯に装着した場合で比較すると上下、両方の歯に装置を装着した場合のほうが発音障害が弱く、早く慣れることが認められる。

このような研究結果も出ています。

時間の経過とともに身体が慣れてくれることが一番、望ましいのかと思いますが発音障害を少しでも早く治したい方などもいらっしゃるかと思います。そういった場合どうやれば少しでも早く慣れるのか、これはあくまで経験者である私個人の意見でしかありませんが参考までに記載します。

・とにかくたくさん話す。特に自分が発音障害だと感じられる箇所を多めに。

・自分の会話、あるいは適当な文章を録音して客観的に聞いてみる。(スマホが普及した今、無料の録音アプリはたくさんあるかと思います。)

・人と話すときは大きめな声でゆっくりはっきり話すよう心がける。

・自分が発音しづらいと思った箇所を繰り返し声に出すことを毎日の習慣にする。

 

裏側矯正の発音 

こんなところだと思います。難しいことではなく誰でも簡単に短時間でできるような練習法だと思うので毎日欠かさずやってみて下さい。私の友人で裏側矯正をしていた子がいたのですがその子は裏側に矯正しているのを感じさせないくらい違和感のない発音だったのですがその子の特徴としては大きな声ではっきり話すことです。やはり普段から大きめの声でハキハキ話せるようなタイプの方はさほど苦労はしないのかもしれないです。

また仕事場やプライベートなど、英語を話される方もいらっしゃるかと思いますが英語を話す方は特にthsの発音が難しいとよく耳にします。実際に英語圏の海外の方で裏側矯正をされていた方も同じことを言っていました。英語と日本語で難しい発音は違っていても根本は一緒なので話し方の習慣を変えていくと早く慣れるかと思います。キレイな歯並びに治すことにより矯正治療以前のときよりも発音もしやすく、滑舌も改善されると思います。なのでここは根気強く踏ん張りどころですね。